基本のダールスープの作り方を紹介します。このダールは日本のネパール・インド料理店でよく提供される、クリーミーな豆カレーではなく、サラサラとしたスープのようなカレーです。スパイスを使って本格的に仕上げます。
インドを旅したことがある人であれば、誰でも口にしたことがあるはずのダールカレー。日本でいう味噌汁のような感覚の一皿です。
「あのシャビシャビのカレーが食べたい」
スリランカに住んでいたことのある日本人の友人に会うと、毎回必ずカレーの話になります。お互いにこのサラサラとしたスープを懐かしみ、欲し、その晩はからなずこのシャビシャビのカレーを作るという習慣ができあがっています。
インドではこのダールカレーは、食欲がない時や体調優れない時にもよく食べられています。そのため、夏バテ・残暑バテ、胃腸が不調な時にオススメのカレーレシピです。
年々長引く夏陽気も、スパイスカレーの力を借りてうまく乗り切りましょう🌻
🛕材料
ダールカレーの材料は以下の通りです。
- ムング豆 : イエロームングダルと言われる、緑豆の皮を剥いて半分に割られたものを使用します。消化に良いため、体調が悪い時にオススメの豆です。
- 玉ねぎ: みじん切りにして使用します。カレーの旨味となる食材です。体調が悪い時には入れなくてOK。
- ニンニク・生姜: チューブタイプではなく、フレッシュなものをすりおろして使用します。体調が悪い場合はニンニクは抜きで、生姜だけ加えるのがオススメです。かなり体調が悪い時は生姜も入れないで作っています。
スパイス
- パウダースパイス: コリアンダー・クミン・ターメリックを加えます。ほとんどのスパイスカレーのベースに使用されるスパイスです。
- マスタードシード: ムング豆のダールにはかなりの割合で使用されているホールスパイスです。体調の悪い時は入れなくてOK。
- クミンシード: こちらもスパイスカレーの基本となるスパイスです。もし入れない場合は、クミンパウダーを増量して加えます。
- 唐辛子: あれば加えます。辛味だけでなく旨味成分もある唐辛子は、切らずに一本丸々使用します。そうすることで辛味は唐辛子に閉じ込めたまま、旨味だけを引き出し、カレーに風味づけすることができます。個人的には使わないことが多いですが、お好みで加えてみてください。
- 塩: カレーのキーとなる調味料です。味がぼやける場合、スパイスを増量するのではなく、塩を追加して味を整えるのがスパイスカレーの作り方の基本となります。
- 油: 多めの油にホールスパイスの香りを移す「テンパリング」という技法でスパイスの風味を引き出してスパイスカレーを作ります。
詳しい分量は、一番下にあるレシピカードをご覧ください👇
👨🏽🍳作り方
- 下準備: 玉ねぎをみじん切りにし、ムング豆をよく洗っておきます。
- 豆を煮る: 圧力鍋に水とムング豆を入れて蓋をし強火にかけます。圧力がかかったら弱火にし、5分加熱して火を止めます。その後圧力が下がったら蓋を開けてパウダースパイスと塩を入れてよく混ぜます。
- テンパリングする(スパイスを油で炒め、その香りを油に移すこと): 別の小鍋に油をひいて中弱火で熱し、マスタードシードを加えたらすぐに蓋をします。パチパチとマスタードシードが跳ねる音が止まったら蓋を開けます。その後クミンシード(唐辛子を入れる場合は一緒に)を入れて色が変わり始めるまで炒めたら、続いて玉ねぎとニンニク生姜を加えてさらに炒めます。玉ねぎの青臭さがなくなったら火を止めましょう。
- 混ぜる: テンパリングしたオイルを、あらかじめ煮ておいたムング豆の鍋にうつします。よく混ぜて一煮立ちさせたら、最後に塩で味を整えて完成です!
🥄オススメのダールの食べ方
せっかくなので、サブジも手作りして簡単ターリー定食を作ってみましょう!
下の写真のターリー定食の内容は次の通りです。
- バスマティライス
- ジャガイモのサブジ
- ダール
- スライスした人参ときゅうり
- 豆乳ヨーグルト
好みでカレーとヨーグルト、ご飯を混ぜていただきます。
食後はノンカフェインの本格ルイボスチャイのレシピがオススメ。チャイで〆ればインド気分をより味うことができますよ。また、チャイ梅シロップを炭酸水で割ったサイダーもさっぱりして👍
🤒体調が悪い時には...
インドには、キチリというかなりマイルドなカレー味のお粥があります。大変消化に良く、刺激物を避けたい時や、胃が不調な時でもタンパク質を摂取できる優れた療養食です。日本でいうたまご粥のような存在と言えると思います。
作り方は、このダールに炊いたバスマティライスを加えて米が崩れるまで煮込むだけ。もちろん日本の白米やお粥を使っても◎。
ベジタリアンの方であれば、ギー(無塩バターを精製して、水分・タンパク質・糖分を取り除いた高純度のオイル)をプラスしてコクをプラスすると、より食べやすいキチリに仕上がります。ギーには消化を助ける効果もあるため、体調不良時にはかなりオススメの調味料です。
また、ダール作りにもひと工夫加えます。使用するスパイスの種類を減らして作り、できるだけ体への刺激を少なくします。私が良くやるのは、タマネギ・ニンニクとマスタードシード・唐辛子を除くこと。
もし体調がかなり悪い場合はクミンシードも除いてパウダースパイスだけを使用しています。その場合はクミンパウダーを少し増量するか、コリアンダーパウダーを少なめにして風味を調節しています。
お粥に飽きてしまった時や、体調が悪くてもタンパク質を摂りたい時などにオススメの食べ方です。
🐄必要な道具
- ボール
- ザル
- まな板
- 包丁
- 圧力鍋: パール金属の圧力鍋を使用しています。低圧・高圧の切り替えができるので用途によって使い分けられて便利です。
- 小鍋
- 木ベラ
- お玉
🌳保存方法と日持ち
できあがった当日に食べきった方が最後まで美味しくいただけます。もちろん冷蔵庫で保存し、数日間保存することはできますが、スパイスの風味や鮮度が落ちてしまいます。
とは言っても、体調が悪い時には台所にあまり立ちたくないので、大量に作っては冷蔵保存して数日間に分けて食べ切る、ということを繰り返しています。食べる前には必ず一度火を通し、必要であればガラムマサラなどを少し加えてからいただきます。
⛰よくある質問
小豆と同様、ひき割りのムング豆は水で戻す必要がありません。そのため、思い立ったらすぐ調理することができるため、とても便利です。
はい、大丈夫です。鍋に水とムング豆を入れて豆がトロトロに煮ればOKです。
💁♀️一緒にいかが?
ダールに合うヴィーガンレシピです🇮🇳
💁旬のヴィーガンレシピ
その他オススメのヴィーガンレシピです:
👇レシピカード
基本のダールのレシピ
Equipment
- ボール
- ザル
- まな板
- 包丁
- 圧力鍋
- 小鍋
- 木ベラ
- お玉
Ingredients
- ムング豆 100 g
- 水 800 ml
テンパリング
- 玉ねぎ 好みで増量する 50 g
- 油 大さじ 2
- クミンシード 好みで加える 小さじ ½
- マスタードシード 好みで加える 小さじ ½
- すりおろし生姜 好みで加える 小さじ 1
- すりおろしニンニク 好みで加える 小さじ 1
- 唐辛子 好みで加える 2 本
パウダースパイス
- クミンパウダー 小さじ ½
- ターメリックパウダー 小さじ½までを目安に量を調節する 小さじ ¼〜
- コリアンダーパウダー 小さじ 2
- 塩 小さじ 1
Instructions
- 下準備: 玉ねぎをみじん切りにし、ムング豆をよく洗っておく。100 g ムング豆50 g 玉ねぎ
- 豆を煮る: 圧力鍋に水とムング豆を入れて蓋をし強火にかける。圧力がかかったら弱火にし、5分加熱して火を止める。その後圧力が下がったら蓋を開けてパウダースパイスと塩を入れてよく混ぜる。800 ml 水小さじ ½ クミンパウダー小さじ ¼〜 ターメリックパウダー小さじ 2 コリアンダーパウダー小さじ 1 塩
- テンパリングする(スパイスを油で炒め、その香りを油に移すこと): 別の小鍋に油をひいて中弱火で熱し、マスタードシードを加えたらすぐに蓋をする。パチパチとマスタードシードが跳ねる音が止まったら蓋を開ける。その後クミンシード(唐辛子を入れる場合は一緒に)を入れて色が変わり始めるまで炒めたら、続いて玉ねぎとニンニク生姜を加えてさらに炒める。玉ねぎの青臭さがなくなったら火を止める。大さじ 2 油小さじ ½ クミンシード小さじ ½ マスタードシード小さじ 1 すりおろし生姜小さじ 1 すりおろしニンニク2 本 唐辛子
- 混ぜる: テンパリングしたオイルを、あらかじめ煮ておいたムング豆の鍋にうつす。よく混ぜて一煮立ちさせたら、最後に塩で味を整えて完成!
ダールのレシピ、いかがでしたでしょうか?
こちらのレシピが気に入っていただけたら、同じ豆類の小豆の無糖煮や、それを使った自家製あんこ、ヴィーガンチョコトリュフや、ひよこ豆の水煮を使ったフムスにも是非挑戦してみてください🕊
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