硬くて、酸っぱくて、甘くない... 未熟なキウイを使った「りんごとキウイのジャム」。王林の爽やかな甘みがキウイとよく合う。砂糖少なめでたっぷり使える。パンに塗っても、ヨーグルトにかけても。

Jump to:
🍁 秋の台所から
秋になると我が家では大量のキウイが手に入る。
甘くなくて、酸っぱくて、いつまで経っても硬い未熟なキウイ。
そんなキウイは、お買い得なワケありリンゴと合わせて、美味しいキウイジャムにしてしまう。
意外な組み合わせなこのジャムは、カナダで知人に教えてもらったもの。
プレーンのスコーンにたっぷり塗って食べるのがお気に入りだ。
キウイの爽やかな風味と、りんごのやさしい甘味が合わさって
なんとも言えない美味しさ。
秋の味覚で作るのに、どこか春風を感じる
その爽やかさが好きだ。

🌿 その他の季節の果物を使ったジャム・スプレッドのレシピ: 完熟梅ジャム、カシス風ブルーベリー梅ジャム、ヴィーガンレモンカード
🧺 このレシピの特徴
- 材料4つ、切って混ぜて煮詰めるだけ
- 砂糖少なめで自然な甘さ
- 甘くない、酸っぱい、硬い、未熟なキウイの大量消費に最適
- 王林の爽やかな甘さとキウイの酸味がよく合う、美味しいキウイジャム
☕️ 必要な材料 & 道具
材料

- りんご - 酸味が少なく、甘味の強い王林がおすすめ。トキやシナノスイートなどでも。
- キウイ - 甘くない、酸っぱい、硬い、未熟なキウイを。完熟キウイでも作れるけれど、未熟なものの方が風味が引き立つ。
- 砂糖 - スッキリした甘さのグラニュー糖を使うのがおすすめ。きび砂糖や甜菜糖でも。
- レモン汁(オプション) - 色止めの効果があるといわれている。味がぼやける時に加えると、果物の甘味や風味が引き立つ効果も。
道具
- 包丁
- まな板
- スプーン
- ヘラ
- ホウロウ鍋 - 酸の影響を受けない鍋を使う。ミルクパンがサイズ的に便利。ステンレス鍋も可
- 保存瓶 - ジャム瓶(187ml)で1.5本分のできあがり
📝 詳しい分量と作り方のまとめは一番下のレシピカードで👇
📖 つくり方

- 切る
- りんごは皮をむいて小さめにスライス(5mm程度)
- キウイは皮をむいて芯をとり、小さめに切る(1cm角程度)
🌿 POINT:リンゴは厚さによってできあがりの食感に大きな差が出る。詳しくはキッチンノートで。

- 砂糖をまぶす
- ホウロウ鍋やボウルに切ったキウイとりんごを入れ、砂糖とレモン汁をまぶしよく混ぜておく
- 15分から30分ほど置いて、果物から水分を出す
🌿 POINT:キウイよりもりんごの方が水分が出にくいため、先にりんごを切って砂糖をまぶしておくとよい

- 煮詰める:
- 火にかけて時々ヘラで混ぜながら好みの硬さになるまで煮詰める
- 焦げやすいので、鍋底からしっかり混ぜること
🌿 できあがりの目安(写真付き)はキッチンノートで確認を
🌿 最初は中火でOK.煮詰まってきたら火を弱め、焦げないように注意して

- 保存する:
- 熱いうちに保存容器に移し粗熱をとる
- 冷めたら冷蔵保存する(約1週間保存可能)
🌿 長期保存したい場合は、熱いうちに煮沸消毒した保存容器に入れ、脱気して保存する(脱気の方法はアヲハタのHP(ステップ06から)を参考に)

📘 キッチンノートより|できあがりの目安
➤ ジャムの仕上がり
他のジャムと違って、果肉が多いこのジャムは、コップテスト(水にジャムを垂らして固さを確認する方法)をするのが難しい。
そのため、水分の具合を目安にして仕上げるのがコツ。
- 煮詰めが浅いと、鍋底に水分がのぞく(一枚目の写真)
- 十分に煮詰めるとその水分がなくなる(二枚目の写真)👉ここまで煮詰めると、しっかりとろみのついたジャムに仕上がる


できあがったジャムのかたさによって、用途を使い分けるのもアリ。
例えば:
- ゆるめのジャム(ヨーグルトにかける用)
- スプレッド状(パンに塗る用)
- 固めのジャム(スコーンに添える用)
何度か作ってみて、自分好みのかたさを見極めて。
➤ 果肉の大きさについて
キウイは煮詰めている間にトロッと崩れやすい。一方のリンゴは、切り方や煮詰め具合によって、できあがりの食感が大きく変わる。
- 大きめに切る - 果肉感を楽しみたい場合は1.5cm厚ほどに
- 小さめに切る - なめらかなジャムにしたい場合は5mm厚ほどに
- 煮詰める過程で果肉は崩れていくので、好みの食感に合わせて調整を
➤ 色の変化について
キウイは加熱すると鮮やかな緑色が茶色っぽくなる。これは自然な変化で、風味への影響はゼロ。レモン汁を加えることで多少色止め効果があるが、完全に緑色を保つことはできない。
📚 メモ|Q&A
はい、作れます。ただし、酸味の強い品種(紅玉など)を使うと、全体的に酸っぱいジャムになります。そのため、キウイの酸味とのバランスを取るために、甘めのりんご(トキ、シナノスイートなど)がおすすめです。酸っぱいりんごを使う場合は、砂糖を少し多めにしてみてください。
作ることはできますが、未熟なキウイの方が酸味があり、りんごとのバランスがよくなります。完熟キウイを使う場合は、レモン汁を大さじ1〜2杯多めに加える、あるいは酸味の強いりんごを使うなどして、酸味と甘味のバランスを調整してみてください。
可能ですが、保存性が下がります。このレシピは砂糖控えめ(果物に対して約20%)なので、冷蔵で1週間以内に食べきるのがおすすめです。長期保存したい場合は、小分けにして冷凍保存(3〜6ヶ月可能)を。通常のジャム(砂糖50%)なら冷蔵で2週間、脱気処理で4〜6ヶ月保存できますが、このレシピは砂糖が少ない分、早めに消費する必要があります。
作ることはできますが、ゴールドキウイは甘味が強いので、グリーンキウイと半々で使うか酸味の強い品種のりんごを使うなど一工夫すると、酸味と甘味のバランスがよくなると思います。または、レモン汁を多めに加えても◎。
キウイの皮は食べられますが、ジャムにする場合は皮をむくことをおすすめします。皮を入れると食感が悪くなり、見た目も茶色くなってしまいます。
はい、作れます。冷凍キウイは解凍すると水分が出るので、砂糖をまぶして置く時間は短めでOK。煮詰め時間は生のキウイと同じです。
水またはレモン汁を少量(大さじ1〜2)加えて、再度弱火で温めながら混ぜるとゆるくなります。一度固まったジャムは完全に元の状態には戻りませんが、使いやすい固さに調整できます。ただし、水分を加えると保存性が下がるため、調整後は早めに食べきる(1週間以内)か、冷凍保存することをおすすめします。
アルミ鍋は避けて、ホウロウ鍋、ステンレス鍋、または土鍋を使います。アルミ鍋を使うと果物の酸に反応して、ジャムに金属臭がついたり、鍋が黒ずんだりします。

🍠 秋の味覚さつま芋で...
焼き芋以外にも。さつま芋を使ったヴィーガンレシピ:
🥄 焼き芋をアレンジして...
焼き芋で作る、自然甘さのヴィーガンデザート:
🎃 カボチャで...
ホクホクなカボチャを使ったヴィーガンレシピ:
✏️ レシピカード|分量・作り方のまとめ

硬くて酸っぱいキウイで作る|りんごとキウイの爽やかジャム
Equipment
- 包丁とまな板
- スプーンとヘラ
- ホウロウ鍋 ステンレス鍋でも◎
- 保存瓶 保存容器でも◎
Ingredients
- りんご 王林など甘めの品種, 中1個、皮をむいた状態 200 g
- キウイ 未熟で硬いもの, 中3〜4個、皮をむいた状態 400 g
- グラニュー糖 果物の総量の約20% 120 g
- レモン汁 オプション 大さじ 1
Instructions
- 材料を切る:りんごは皮をむいて芯を取り、5mm程度の薄切りにする。キウイは皮をむいて芯を取り、1cm角程度に切る。200 g りんご400 g キウイ
- 砂糖をまぶす:ホウロウ鍋またはステンレス鍋に切ったりんごとキウイを入れ、グラニュー糖とレモン汁を加えてよく混ぜる。15〜30分置いて果物から水分を出す。*りんごの方が水分が出にくいので、先にりんごを切って砂糖をまぶしておくとよい。120 g グラニュー糖大さじ 1 レモン汁
- 煮詰める:中火にかけ、時々ヘラで鍋底から混ぜながら煮詰める。鍋底の水分がなくなり、とろみがついたら火を止める。*煮詰まってくると焦げやすいので、鍋底からしっかり混ぜること。
- 保存する:熱いうちに清潔な保存容器に移し、粗熱を取る。冷めたら冷蔵庫で保存する(約1週間)。
Notes
- 冷蔵保存:約1週間
- 冷凍保存:小分けにして冷凍すれば3〜6ヶ月保存可能
- 長期保存:熱いうちに煮沸消毒した保存容器に入れ、脱気処理をすると長期保存できる(アヲハタのHP参照)
- おすすめ:王林、トキ、シナノスイートなど甘めの品種
- 避ける:紅玉など酸味の強い品種(全体が酸っぱくなる)
- 未熟なキウイ推奨:硬くて酸っぱく甘くないキウイが最適
- 完熟キウイの場合:レモン汁を大さじ1〜2杯多めに加えるか酸味の強いりんごを使って、酸味と甘味のバランスの調整を
- このレシピは砂糖控えめ(果物に対して約20%)
- 砂糖を減らすとさらに保存性が下がるので注意
- きび砂糖や甜菜糖でも代用可能
- 推奨:ホウロウ鍋、ステンレス鍋
- 避ける:アルミ鍋(酸に反応してジャムに金属臭がつく)
🍂 おわりに
すっきした甘味の「りんごとキウイのジャム」。
硬くて酸っぱい未熟なキウイも、りんごと合わせることで爽やかで美味しいジャムに生まれ変わる。
砂糖控えめで罪悪感なく、毎日の朝食やおやつ時間につい手が伸びる。
この季節ならではの特別なジャム。
パン好きの人へ、冬の贈り物にしても🕊
















Comments
No Comments