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梅干し作りの副産物、白梅酢の作り方。保存方法と活用レシピもご紹介。

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🍁 秋の台所から
今年はたくさんの梅干しを仕込んだ。
減塩梅干しから常温保存も可能な基本の梅干し、そして赤しそで赤く染めた梅干しも。
おかげで色んな塩分濃度の梅酢ができあがった。
来年の梅漬けとゆかり作りに使う梅酢だけを残して、あとはガンガン料理で使いまくる。
紅しょうがなどの和食だけでなく、ゴーヤーの和風ソムタムやパッタイ作りに使うのがワタシ流。
和食という垣根を越えて、少し冒険してみると、いろいろな発見があって面白い。
実際に旅に出なくても、キッチンで旅をした気分になれる。
それが料理の面白いところだ。

🧺 白梅酢とは?
白梅酢は、梅を塩漬けにしたときに梅から出てくる液体のこと。梅干し作りの副産物として生まれる、古くから愛されてきた伝統的な調味料。
「酢」という名前がつくものの、米酢などの醸造酢とは違い、発酵させていないのが特徴。酢酸ではなく、梅由来のクエン酸やポリフェノールなどの有機酸が豊富に含まれている。
塩分濃度は一般的に15〜20%程度で、梅の爽やかな香りと酸味、そしてしっかりとした塩味が特徴。透明から薄黄色の美しい色をしている。
手作り白梅酢の特徴
- 梅の酸味と塩で爽やかな調味料
- 手作りすれば塩分量も調節が可能
- 色々な料理に使えて便利
- クエン酸やポリフェノールが豊富
- 殺菌効果があり、保存食作りに最適
- 常温での長期保存も可能
🥣 白梅酢の作り方
白梅酢は梅干し作りの過程で自然にできあがる。まずは基本の梅干し作りに沿って梅の塩漬けから始める。


- 梅の塩漬けを作る
- 梅干しの作り方を参考に梅の塩漬けを作る。3〜5日で梅酢が上がってくる。
- 梅の実が完全に梅酢に浸かるまで待つ。梅酢の上がりが遅い場合は、重石を重くする。
- 梅の実は天日干しして梅干しに。
🌿 使用する容器や道具は必ず消毒すること。カビが生える原因になる。

- 白梅酢を保存する
- 梅の実を取り出した後、残った白梅酢を清潔な保存容器に移す。
🌿 ガラス製の容器が酸の影響を受けづらくておすすめ。金属製の蓋を使用する場合は、ラップやクッキングシートを挟んで腐食を防ぐといい。
🌿 梅を干す前に梅酢を使いたい場合は、梅の実が少し浸かる程度の量を容器に残しておくこと(カビ防止のため)。

☀️ 保存方法
- 塩分濃度15%以上:常温保存可能。直射日光を避けた冷暗所で保存する。
- 減塩タイプ(塩分濃度15%未満):冷蔵保存がベスト。
- 保存期間:冷蔵庫で6ヶ月〜1年程度が目安。適切に保存すれば長期保存も可能。
- 容器:ガラス製またはホーロー製がおすすめ。
🥄 白梅酢の使い方
白梅酢は和食だけでなく、様々な料理に活用できる万能調味料。塩分が高いので、少量から調整して使うのがコツ。
調味料として
- 酢の物・和え物:きゅうりやわかめの酢の物に。普通の酢の代わりに。
- ドレッシング:オリーブオイルと混ぜてサラダドレッシングに。
- 寿司酢:砂糖と合わせて寿司飯の調味に。
漬物作り
- 紅生姜:新生姜を白梅酢に漬けると、きれいなピンク色の紅生姜に(👉レシピ)。
- 柴漬け風:きゅうり、なす、みょうがなどを漬けて。
- ピクルス:洋風野菜のピクルスにも。
- らっきょう漬け:らっきょうの甘酢漬けにも活用できる。
日常使い
- おにぎりの手水:殺菌効果でおにぎりが傷みにくくなる。ほどよい塩味も付く。
- 炊飯時に:お米2合に対して大さじ1杯を加えて炊くと、ご飯が傷みにくく、ほんのり梅の香りがする。
- ドリンク:炭酸水や水で薄めて飲むと、クエン酸補給になる。疲労回復効果も。
📘 キッチンノート|アレンジ & バリエーション
- 赤梅酢を作るには:白梅酢にアク抜きした赤しそを加えると、赤梅酢になる。赤しその爽やかな香りと鮮やかな赤色が加わり、紅生姜を作るときにしっかりピンク色に染まる。
- 塩分調整:減塩梅干しから取れた白梅酢は塩分が低め。塩の代わりとして使いやすい。
- アジア料理に:タイ料理のソムタムやパッタイ、ベトナム料理の調味料としても相性抜群。

📚 よくある質問(FAQ)
白梅酢は発酵させていないため、酢酸ではなくクエン酸が主成分。また、塩分を含んでいるため、調味料として使う際は塩の量を調整する必要あり。
一般的に15〜20%程度と言われている。手作りする場合、梅に対する塩の量で調整できる。梅の15%の塩で作ると、約15%の塩分濃度に。
塩分濃度15%以上なら常温で長期保存可能。減塩タイプは冷蔵庫で6ヶ月〜1年が目安。
スーパーや自然食品店、オンラインショップ(amazon)で購入可能。ただし、自家製にすると塩分濃度を調整できるというメリットが。
カビが生える原因になるため、使用する容器や道具は必ず消毒してから作業に取りかかるのがポイント。また、金属製の容器は酸で腐食するため避けるのがベスト。
気になる場合は一度漉して保存するのがベター。梅の塩漬けを作るときに傷梅を使うと、果肉が浮きやすくなる。そのため、傷のない完熟梅を使うと澄んだ梅酢に仕上がりやすい。また塩分濃度が低い梅漬けだと、色が薄く透明に近い梅酢に。使う梅によって香りも変わってくるため、色々試してみて自分好みの梅酢を作り上げるのも、手作りならではの楽しみの一つ。
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📖 レシピカード|分量・作り方のまとめ

白梅酢の作り方|梅干しの副産物で万能調味料
Equipment
- 保存容器(ガラスまたはホーロー製) 白梅酢の保存用
- ヘラまたはおたま
- 漏斗(あれば便利)
Ingredients
- 完熟梅 500 g
- 粗塩 梅の重さの15-18% 75-90 g
- 白梅酢 または 焼酎 or ホワイトリカー・35度以上でも 大さじ 2
Instructions
梅干しを作る
- 「基本の梅干しの作り方」を参照して、梅の塩漬けから天日干しまでを行う。
- 梅酢が上がり、梅の実を干す段階まで進める
白梅酢を取り出す
- 梅の実を天日干しに出した後、容器に残った白梅酢を清潔な保存容器(ガラスまたはホーロー製)に移す。※ ヘラやおたまでていねいにすくい取る※ 梅の実を梅干しとして保存する場合は、少量の梅酢を残しておくと良い
保存する
- 蓋をして冷暗所または冷蔵庫で保存する。※ 金属製の蓋を使用する場合は、ラップやクッキングシートを挟んで腐食を防ぐ※ ガラス製の容器が酸の影響を受けづらくておすすめ
Notes
▶︎ 梅干し作りについて
白梅酢は梅干し作りの副産物。まずは「基本の梅干しの作り方」を参照して梅干しを作るところから始める。▶︎ 白梅酢の保存方法
- 塩分濃度15%以上:常温保存可能。直射日光を避けた冷暗所で保存
- 減塩タイプ(塩分濃度15%未満):冷蔵保存がベスト
- 保存期間:適切に保存すれば6ヶ月〜1年以上保存可能
▶︎ 白梅酢の活用法
- 調味料として:酢の物、和え物、ドレッシング、寿司飯の調味
- 漬物作り:紅生姜、みょうがの漬物、柴漬け風、ピクルス
- 日常使い:おにぎりの手水、炊飯時に加える(お米2合に対して大さじ1)
▶︎ 赤梅酢を作るには
白梅酢に赤しそを加えると、鮮やかな赤梅酢になる。紅生姜を作るときにしっかりピンク色に染まる。💐 おわりに
白梅酢は、梅干し作りの副産物でありながら色々な使い道のある万能調味料。
今年たっぷり仕込んだ白梅酢を、これから1年かけてゆっくり楽しもう。漬物やドレッシング、煮物の隠し味に。そしていろいろな国の料理にも挑戦してみよう。
キッチンにある一瓶の白梅酢が、毎日の料理に新しい風を運んでくれるのを期待して。




















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