韓国梅エキスの作り方のご紹介です。
日本の梅シロップとは、材料と作り方が少し異なる韓国梅エキス。
もちろん出来上がりの風味も違ってきます。
韓国ではこの梅エキスを水やお湯で割って飲むだけでなく、お砂糖がわりとして料理にも使用しています。
この記事では、梅シロップとの味の違いや、残り梅の使い道も紹介しています。韓国梅エキス作りに挑戦してみたい方は、ぜひご覧ください。
日本の梅シロップと韓国梅エキスの違い
作り始める前に、日本の梅シロップと韓国梅エキスの違いをさらっておきましょう。
上:韓国梅エキス 下:日本の梅シロップ(チャイスパイスを加えたチャイ梅シロップ)
味の比較
韓国梅エキス:サラッとしているのが大きな特徴。雑味もまるごと抽出された複雑な味わいを持ちます。青梅の爽やかさが引き立っているのも日本の梅シロップとの大きな違いです。また、残り梅がカリカリ梅のようになるので、そのままポリポリ食べても美味しいんですよ。
日本の梅シロップ:トロトロしたできあがり。味はとてもまろやかで、韓国梅エキスのような複雑さがありません。氷砂糖を使って作るためか、残り梅は皮だけになりほとんど使用することができません。
失敗が少ないメシルチョン
韓国梅エキスは梅に切り込みを入れて仕込むせいあってか、発酵する心配がほぼありません。同時に同じ環境で日本の梅シロップも仕込んだのですが、発酵が進んでしまったものがありました。一方で、このメシルチョンは100日間梅を入れたままでも、発酵とは無縁。失敗なく出来上がりました。梅シロップ作りに挑戦してみたい!という梅仕事初心者の方には、まずはこの韓国梅エキス作りに挑戦してみることをお勧めします。
材料
では、韓国風梅エキスの材料の紹介です。
- 青梅: 梅は青梅を使用します。今回は少し黄色になった梅も入れてしまいましたが、黄色い梅からはあまりエキスが出ず、残り梅の身が多く残ってしまったようでした。そのため、できるだけ青梅を使用するのをお勧めします。
- 砂糖: 本場のレシピでは、コクを追加する目的で三温糖を使用する場合が多いですが、今回はVegan素焚糖を使用しました。サトウキビの持つミネラルと風味が特徴のお砂糖です。他の砂糖でも代用することができますが、できるだけ甘味だけでなくコクがあるお砂糖を使用するのがポイントです。
詳しい分量は一番下にあるレシピカードをご覧ください👇
梅のヘタの取り方
さて、材料が準備できたら梅を洗ってヘタとり...
ですが、その前に一度ヘタとりについてのよくある疑問についてここで取り上げておきたいと思います。
+ 竹串? 金属製の串?
梅のヘタ取りに用意しなければならないのが串です。
一般的には竹串の使用がすすめられています。
ですが、我が家では竹串ではなく、使わなくなったBBQ用の金属製の串を使用しています。よく梅と金属は相性が悪いと言われていますが、梅の酸で金属が溶ける、味に影響が出るというのが理由だそうです。
個人的に、竹串をわざわざ買いに行きたくもないし、竹串がすぐ折れるのも嫌なので、手早く作業をすればいいや!と割り切って金属製の串を使っています。また、韓国梅エキス作りでは日本の梅シロップ作りと違って、梅に包丁で切り込みを入れます。残念ながら我が家にはセラミックの包丁がありません。結局金属を使うことになるのでヘタとりも金属でOKとしています。
もちろん、包丁も串も使用後はできるだけ早く洗って梅の酸を落としています。
金属の影響が心配な方は、梅仕事中の金属製の道具の使用は徹底的に避けた方が安心です。包丁はセラミックに、お玉も非金属製のものを使用するようにしましょう。
竹串のヘタとりでも参考になるかもしれませんので、次にこの金属串を使った簡単なヘタの取り方をご紹介しますね。
+ オススメのヘタの取り方
この取り方がこれまで試した方法の中で一番綺麗に早く取れます。ぜひ参考にしてみてください。
串をヘタのヘリにぐっと差し込みます。
そのまま串をクイっと上に持ち上げます。
簡単にヘタが取れました!
作り方
梅のヘタ取りまで済んだら、早速仕込んでいきましょう。
- 切れ目を入れる: 梅は洗ってよく乾かしてから、ヘタをとって3-4ヶ所に包丁で切れ目を入れる。
- 仕込む: 梅→砂糖→梅→砂糖...の順で層になるように保存容器に詰めていく。最後は砂糖で蓋をするのを忘れずに。
- 寝かせる: 仕込んだ日から約100日間冷暗所で寝かせる。数日すると砂糖が溶けて液化してくる。そのとき、底に砂糖が溜まっている場合は、清潔な箸やスプーンでよく混ぜて砂糖ができるだけ早く溶けきるようにする。
- 梅を取り出す: 約100日後、穴あきのお玉を使って梅を取り出す。できあがった韓国梅エキスは、すぐに使う分だけ小さい瓶に移して冷蔵庫で保存し、大瓶は引き続き冷暗所で保管し熟成を続ける。熟成は1-2年していいそう。
残り梅の使い道
日本の梅シロップからでる残り梅とは違って、カリカリ梅のような食感の残り梅ができるのが韓国梅エキスの特徴です。
今回は残り梅の8-9割がタネを取り除けば十分美味しくいただける状態でした。
せっかくなのでここで残り梅の美味しい食べ方をいくつかご紹介しますね。
- そのまま食べる:せっかくなのでまずはそのまま食べてみてほしい!甘味がしっかり染み込んだものもあれば、そうでないものもありますが、カリカリの食感がクセになり手が止まらなくなります。
- 梅ジャムを作る:お砂糖を加えて梅ジャムを作ります。わたしのオススメは、カシス風ブルーベリー梅ジャムです。冷凍ブルーベリーと残り梅にチャイスパイスを加えて作ります。このジャムを食べると一般的なブルーベリージャムは味気なく感じてしまうほどクセになるジャムです。
- コチュジャン和えを作る:シンプルにコチュジャンで和えて瓶に保存し、ご飯のお供にします。甘辛いタクアンのような感覚でポリポリ感がいい感じです。ごま油と醤油をひと垂らしして炒りごまを加えれば、これまたいい感じの一品になります。そこにキュウリと海苔を加えてもまた美味しいです。タクアンのように海苔巻きに入れても美味しいですよ。
使った道具
- 保存容器 果実酒瓶 3L (東洋佐々木ガラス)
- 保存容器 梅酒用ビン 930ml (東洋佐々木ガラス) :小分け用に使いやすい保存瓶です。
- 竹串 or BBQ用串
- キッチンペーパー
- 包丁
- 穴あきお玉
保存方法と日持ち
できあがった韓国梅エキスは冷暗所で保存します。1-2年熟成させてから使用する人もいますが、できあがってすぐから使用できます。すぐ使う用に小分けにしたものは、蓋の開け閉めの頻度が多いと傷みやすくなる心配があるので、冷蔵庫で保存します。
よくある質問
お砂糖代わりに調味料としていろいろな料理に使います。キムチやナムルを始め、タレや煮物などどんな料理にでも使うことができます。また、肉や魚の臭み消しにも使われています。
梅を使ったオススメのレシピ
梅を使ったヴィーガンレシピです:
オススメの韓国レシピ
韓国料理好きにオススメのレシピです:
韓国梅エキス(メシルチョン)
Equipment
- 保存容器 果実酒瓶 3L (東洋佐々木ガラス)
- 保存容器 梅酒用ビン 930ml (東洋佐々木ガラス) 小分け用に使いやすい保存瓶です
- 竹串 or BBQ用串
- キッチンペーパー
- 包丁
- 穴あきお玉
Ingredients
- 梅 できるだけ青い梅を使う 1 kg
- 素焚糖 1 kg
Instructions
- 切れ目を入れる: 梅は洗ってよく乾かしてから、ヘタをとって3-4ヶ所に包丁で切れ目を入れる。簡単なヘタの取り方はこちらで。1 kg 梅
- 仕込む: 梅→砂糖→梅→砂糖...の順で層になるように保存容器に詰めていく。最後は砂糖で蓋をするのを忘れずに。1 kg 素焚糖
- 寝かせる: 仕込んだ日から約100日間冷暗所で寝かせる。数日すると砂糖が溶けて液化してくる。そのとき、底に砂糖が溜まっている場合は、清潔な箸やスプーンでよく混ぜて砂糖ができるだけ早く溶けきるようにする。
- 梅を取り出す: 約100日後、穴あきのお玉を使って梅を取り出す。できあがった韓国梅エキスは、すぐに使う分だけ小さい瓶に移して冷蔵庫で保存し、大瓶は引き続き冷暗所で保管し熟成を続ける。熟成は1-2年させてもいいそう。残り梅の使い道はこちらで。
いかがでしたでしょうか?
韓国料理好きの方には、韓国料理のレシピをひとまとめにした「韓国料理レシピのまとめ」もオススメです。お探しのヴィーガン韓国料理レシピがない場合は、コメント欄よりリクエストをお待ちしています🇰🇷
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