韓国の冷麺店で食べた思い出の味、大根の葉のキムチ(ヨルムキムチ, 열무김치)を再現したレシピ。
ご飯と一緒にも、ざるそばにも、刻んでビビンバやチャーハンに加えてもおいしい。
塩麹でアミの塩辛・魚醤不使用。ヴィーガン・ベジタリアンでも楽しめる自家製キムチ。

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🕰️ 大根の葉のキムチの思い出
最近、食べるということは、思い出をたどる行為でもあるんだな、と思うことがよくある。
いつどこで、誰とどんな雰囲気で食べたか
旅先で出会った美味しいものを、もう一度食べたくて、数年後に同じお店を訪ねてみることがよくある。でもなぜか、あのときなぜあんなに美味しく感じたんだろう、と首を傾げながら、店を後にすることが結構ある。
きっと私は、思い出を食べに行っているのだと思う。
同じ環境、同じ天気、同じ気持ち、同じ体調....
過去の自分と今の自分は、とうてい同じではないから、当然味も変わって感じるんだろう。
だから今は、もう一度食べに行く代わりに、その味を台所で再現することで、思い出に浸ることにしている。
当時の記憶をたどりながら、あーでもないこーでもないと、頭の中で思い出をかき回して、過去を巡る脳内旅。
この大根の葉のキムチも、数ある思い出の品のひとつ。韓国をひとりで旅していた時に、全州という地域の冷麺屋さんで出会ったものだ。

まだまだ残暑の厳しかった韓国の秋。
平日昼のピークタイムを過ぎた頃、その冷麺屋に足を踏み入れた。しっかりと効いたエアコンに、大音量で流れる心地よいアメリカ人女性のフォークソング。至る所に貼られた手のひらサイズのアート作品。どの絵にも一言ずつ温かい言葉が添えられていて、どんなオシャレな韓国カフェよりも居心地良かった。
お客は私ひとり。メニューは冷麺と餃子しかなく、席に着くと間もなくサジャンニム(社長さん)が冷麺とパンチャン(おかず)を運んできてくれた。
どうせなら餃子も頼もうか...と思っていたら、よかったらどうぞ、と二皿もサービスしてくれた。あまりにも食べっぷりが良かったせいか、飲み物はどう?大根の葉のキムチももっと食べて、とたくさんのサービスを浴びるように受けた。
次の移動先へ向かうバスの時間が迫っていた。でも残すのはもったいないと、出発ギリギリの時間まで、時間を惜しみながらひとくちひとくち、ゆっくりと丁寧に味わった。
つたない韓国語で感謝の気持ちを伝えたら、店を出るや否や急いでタクシーに乗り込んだ。
あれからもうすぐ一年。
梅雨明け前の7月初旬の今、毎日がうだるように暑い。そのせいか、作ることも大好きな食べることも嫌になってしまっていた。誰かに美味しいものをたらふく食べさせてもらいたい、そんな気持ちがきっと、私の心の奥底にあったのだろう。
気前よく、豪快に、いくらでもどうぞ、というあの姿勢が、どこか恋しかったのだろう。
✏️ このレシピの特徴
日本の台所で簡単に作れるよう、アレンジした。
- 少ない材料で手軽 — アミの塩辛や魚醤のいらない、ヴィーガンキムチ
- 栄養豊富 — カリウム、カルシウム、葉酸、ビタミンC、β-カロテンなどなど...根の数倍も栄養のある大根の葉を使って
- 本場韓国の味 — 韓国の冷麺店で食べたヨルムキムチ(若い大根の葉のキムチ)の再現レシピ
- アレンジ自在 — 漬物としてだけでなく、チャーハンや炒め物、熟成後は炒めてディップソースにしても
🌶️ 材料
キムチ作りで面白いところは、毎回同じヤンニョム(漬けだれ)に同じ野菜を使って作っても、野菜の出来具合によって味が大きく変わること。もちろん、自分の体調や味覚の変化もあると思うけれど。
レシピの分量は参考までに。
自分の体に正直に、下漬の塩加減やヤンニョムの味つけを、その時々で調整する。これが一番の、美味しいキムチ作りのポイントだと思っている。

- 大根の葉:我が家の畑の大根の葉を使って。この夏は割と大きく成長した大根の葉(ムチョン,무청)を使った。作る前に一度生のままかじってみて、噛み切れるかどうかを確認してみる。たとえ噛みきれなくても繊維が多すぎても、私はとりあえずそのまま漬けてしまう。みじん切りにして使えばいいだけだから。もしカブの葉があれば、一緒に混ぜて漬けるのが好き。成長した大根の葉のクセの強い感じが、少し緩和される気がして、あれば必ず混ぜて漬けている。
- 粗塩:大根の葉 427gに対して、約1.5%(6g)の塩を使って下漬をした。この分量だと塩漬けした後、水で洗い流さずとも、ちょうどいい塩加減に仕上がりやすい。より若い葉ほど漬かりが早いため、塩分の量と漬け時間はその都度調整が必要。常に味見をしながら作れば、思っているより難しくないのがキムチ作り。
ヤンニョムの材料
ヤンニョムの材料は塩麹でつける白菜キムチとほぼ同じ。

キムチのり
- 米粉 大さじ1
- 水 100ml
調味料
- 手作り塩麹 大さじ2
- 韓国粗挽き唐辛子(志立) 大さじ1
- 自家製メシルチョン(韓国梅シロップ) 大さじ1
- すりおろしニンニク・生姜 少々(大体 2 ~ 4gくらい)
🌿 材料においてこれといったブランドの指定はないけれど、すりおろしニンニクと生姜だけは、チューブタイプではなく、フレッシュなものを使うのがおすすめ。
🥣 作り方

- 下準備: 大根の葉はよく洗い、ザルにあけて水気を切る。葉が黄色くなった部分や汚れた部分を丁寧に取り除く。

- 下漬け: 大根の葉の重さを測り、その1.5%の塩を加えてよく混ぜる。好みの漬かり具合になるまで約1.5時間〜2時間置いておく。
🌿 時間はあくまでも目安で。大根の葉が若いほど、漬け時間も短くなる。30分ごとを目安に、味見をしながら漬け時間の調整を。

- キムチのりを作る: 鍋に米粉と水を入れてダマがなくなるまでよく混ぜ、火にかける。とろみがついてきたら弱火にし、2分ほど加熱して火から降ろす。本漬け用の保存容器に移し、冷ましておく。
🌿 保存容器は、ニオイ・色移りの心配がないガラス製のものがおすすめ。

- ヤンニョムを作る: キムチのりがしっかり冷めたら、調味料を加えてよく混ぜておく。

- 水を切る: 大根の下漬けが終わったら、ザルにあけてさっと水を切る

- 本漬け: 作っておいたヤンニョムに、大根の葉の塩漬けを加えてよく混ぜる。蓋をして常温で1-2日熟成させてから(発酵を促してから)、冷蔵庫で保管する。

🗓️ 熟成期間
作った後は、しばらく常温に置いて発酵を促す。毎日少しつまんで味をみて、好みの具合になるまで熟成を続ける。
6月の、最高気温が20度前後の室内では、2日ほどでいい感じに漬かり始めていた。

目安は、大根の葉から汁が出てきて、ヤンニョムのかさが増えた頃。食べてみると、大根の葉の生っぽさが消えてくる感じ。この状態になったら冷蔵庫に移して保存し、少しずつ食べ始める。
保存している間もゆっくりと熟成は進み、味は日毎に変化していく。
🫙 保存期間
熟成度や保存状態によるけれど、1-2週間くらいが目安かなと思う。
取り出す際は必ず清潔な箸を使うこと。
その都度ニオイや色を確認して、まだ大丈夫かな?と味も確認して... そうやっていつも熟成と消費を同時進行で、冷蔵庫で保存している。
🥢 おいしい食べ方
日本でいう高菜漬けのような、大根の葉のキムチ。
一番のおすすめは、ふかしたての新じゃがと一緒に。
新じゃがの季節はこれだけで、昼ごはんを済ませてしまうこともある。
あとは、ざるそばに混ぜたり、刻んでビビンバの具材にしたり、納豆チャーハンにしたり...とにかく食べ方は無限大。

📘 酸っぱくなったキムチの話
6月のまだ寒かった頃(家の中でフリースを着ていた)、作ってから5日ぐらい常温に置いたままにしてみた。さすがに酸っぱくなって独特の発酵臭がしていたけれど、それがまたおいしかった。
粗みじん切りにしたら、容器に残ったたっぷりの漬け汁と一緒に、フライパンで煮詰めるようにして炒めた。韓国ではよく、熟成させたキムチを豚肉炒めにして食べると聞いていたけれど、その意味がようやくわかった。
動物性食材の旨みに負けないであろう、この濃厚な味わいは、実際に食べてみないとわからない。今度は茹でたてのカリフラワーにつけて食べてみた。
うん、また作ろう。
と静かにうなずいた。

📚 FAQ
私は少しでも辛いものを食べるとひゃっくりが止まらなくなるくらい、辛いものが苦手です。このレシピは、そんな私でも美味しく食べられるよう、マイルドな辛さに調整しています。もし心配な場合は、韓国粗挽き唐辛子を少しずつ加えて、辛さを調整しながら作ってみてください。
はい、大丈夫です。最近ニンニクを入れずにキムチを作ることが多い私ですが、この大根の葉のキムチに限っては必ず入れて作るようにしています。理由はただその方が、より思い出の味に近づくからです。
キムチ作りは思っているよりも縛りがなく、自由度がとても高いです。ぜひいろいろと試しながら"自分なりの味"を見つけてみてください。
一度水で洗い流して、ザルにあけて水気をよく切ってから使います。それでも塩辛い場合は、しばらく水につけて塩抜きをしてから使います。
🧺 そのほかのキムチ作り
基本のキムチからアレンジキムチまで:
🇰🇷 一緒に食べたい韓国料理
ヴィーガン対応の韓国風レシピ(👉一覧):
📖 レシピカード

大根の葉のキムチ|思い出の韓国冷麺店の味
Equipment
- ザル
- 箸
- 鍋
- ヘラ
- 保存容器 ガラス製がおすすめ
Ingredients
大根の葉の塩漬け
- 大根の葉 427 g
- 塩 葉の1.5% 6 g
キムチのり
- 米粉 大さじ 1
- 水 100 ml
Instructions
- 下準備: 大根の葉はよく洗い、ザルにあけて水気を切る。葉が黄色くなった部分や汚れた部分を丁寧に取り除く。427 g 大根の葉
- 下漬け: 大根の葉の重さを測り、その1.5%の塩を加えてよく混ぜる。好みの漬かり具合になるまで約1.5時間〜2時間置いておく。6 g 塩
- キムチのりを作る: 鍋に米粉と水を入れてダマがなくなるまでよく混ぜ、火にかける。とろみがついてきたら弱火にし、2分ほど加熱して火から降ろす。本漬け用の保存容器に移し、冷ましておく。大さじ 1 米粉100 ml 水
- ヤンニョムを作る: キムチのりがしっかり冷めたら、調味料を加えてよく混ぜておく。
- 水を切る: 大根の下漬けが終わったら、ザルにあけてさっと水気を切る。
- 本漬け: 作っておいたヤンニョムに、大根の葉の塩漬けを加え、よく混ぜる。蓋をして常温で1-2日熟成させてから、冷蔵庫で保管する。好みの大きさに切っていただく。

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