豆乳と葛粉のもったりとした濃厚なとろみ。卵や乳製品を使わず、自然な甘みで仕上げるヴィーガンカスタード。

卵も乳製品も使わず、豆乳と葛粉だけでつくるなめらかなカスタード。
タルトやパイにのせたり、そのままデザートとして楽しんだり、心を満たすやさしい味わい。
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🌿 夏の台所から
ブルーベリーのカスタードタルトを作るために、葛粉を使ったヴィーガンカスタードクリームを作ることにした。
焼かずにできるオートミールのココアタルト生地に、たっぷりの濃厚カスタードを詰めて。ブルーベリーをたっぷり散らせば、夏のごほうびデザートの完成。
ひぐらしの声に耳を傾けながら
一口一口、この夕涼みを胸に刻むように
この夏を味わう。

🕊 このレシピの特徴
- 卵・乳製品不使用でも満足感◎
- 葛粉を使って、舌にふんわり吸い付くようなもったり濃厚なカスタード
- 甘さ控えめ&オイル控えめで、体にやさしい
- 焼かずに作れる簡単タルト生地と相性抜群
- グルテンフリーにも対応
🧺 葛粉を選んだワケ
ヴィーガンレモンカードには米粉を使ったけれど、このレシピでは葛粉でとろみをつけてみた。
葛粉は加熱すると透明感が増し、舌に吸い付くような、もっちりやわらかな食感に仕上がる。この独特のやわらかさととろみが、夏の涼やかなデザートにぴったり合う。
一方、米粉は白っぽくマットで、ややしっかりとした質感に。焼き菓子や素朴な印象を出したいときに向いているように感じる。
そんなわけで、今回はもったりとした濃厚感を味わいたくて、葛粉を選んだ。
同じカスタードでも、粉が変わるだけで違う表情を見せるのが面白いところ。
🥄 材料

【 野田琺瑯スクエアSサイズ:約10.6×10×5.4cmのタルト1台分)】
- 葛粉(くずこ)
- 甜菜糖 または 素焚糖(お好みの甘さで)
- 無調整豆乳
- ココナッツオイル(香りの弱いもの。他の植物性油でも可)
- 塩(味の引き締めに必須)
👇 詳しい分量は一番下にあるレシピカードで。
🥣 作り方

- 溶かす。
小鍋に葛粉と砂糖を入れ、豆乳の一部(約50ml)を少しずつ加えながらよく溶かす。
🌿 葛粉の粒が溶けにくい場合は、しばらくそのまま置いておくと溶けやすくなる。

- 混ぜる。
残りの豆乳を少しずつ加えて混ぜ合わせる。

- 加熱する。
鍋を火にかけ、中弱火でゆっくり混ぜ続ける。とろみがつき始めたらすぐに弱火にし、混ぜながら透明感が出るまで加熱を続ける。
🌿 とろみがつくまでは長いが、とろみがつき始めてからが早いので、油断せずにひたすら混ぜ続け、ダマになるを防ぐ。

- 練る。
火からおろし、植物油と塩を加え、滑らかになるまで静かに混ぜ合わせる。

- 冷やす。
容器に移し替えて粗熱をとり、冷蔵庫で冷やす。

- 仕上げる。
使用する直前に一度よくかき混ぜ、滑らかな状態にすることで扱いやすくなる。
📘 キッチンノート|なめらかに仕上げるコツとアレンジ
- 葛粉はしっかり溶かしてから火にかけること
- 火にかけたら、混ぜる手を止めないこと
- 練り上げる途中、焦る気持ちに気づいたら、ふーっと息を吐き、心はゆっくり、手元は素早く
- 冷やすとぷるんと固まるので、使用前に混ぜると滑らかな食感が戻る
- 最後にレモンの皮のすりおろしや果汁を加えれば、レモンカスタードにアレンジ可能

📚 FAQ
A. 冷蔵で2日程度がおすすめです。それ以上経つと食感が変わってきてしまうと思います。
A. 片栗粉でもとろみはつきますが、葛粉特有のやさしい透明感や口どけは残念ながら出ません。
A. はい、ほぼ同じ分量で代用できます。目安は葛粉10g ⇔ 米粉10〜12gほどです。
ただし、仕上がりの食感や見た目が少し変わります。葛粉は加熱すると透明になり、もっちりとやわらかく、冷やすとぷるんと弾力が出ます。一方、米粉は白っぽいままで、やや軽く、さらっとしたとろみになります。米粉で作る場合は加熱を少し長めにして、しっかり火を通すと粉っぽさが和らぎます。
どちらもそれぞれの良さがありますので、そのとき手に入る素材で試してみてください。
🍨 とろりとした食感を味わいたくなったら...
🍡 もちもち食感が恋しくなったら...
✏️ レシピカード|分量・作り方のまとめ

豆乳で作るもったり濃厚ヴィーガンカスタードクリーム
Equipment
- 小鍋
- 泡立て器 または 菜箸
- 木ベラ
- ゴムベラ
- 計量スプーン
- 野田琺瑯 保存用
Ingredients
- 葛粉 10~12 g
- 甜菜糖 または 素焚糖 甘さは好みで調整 18 g
- 無調整豆乳 150 g
- ココナッツオイル 香りの弱いもの 小さじ 1
- 塩 味の引き締めに ひとつまみ
Instructions
- 溶かす: 小鍋に葛粉と砂糖を入れ、豆乳の一部(約50ml)を少しずつ加えながらよく溶かす。葛粉の粒が溶けにくい場合は、しばらくそのまま置いておくと溶けやすくなる。10~12 g 葛粉18 g 甜菜糖 または 素焚糖150 g 無調整豆乳
- 混ぜる: 残りの豆乳を少しずつ加えて混ぜ合わせる。
- 加熱する: 鍋を火にかけ、中弱火でゆっくり混ぜ続ける。とろみがつき始めたらすぐに弱火にし、混ぜながら透明感が出るまで加熱を続ける。※とろみがつくまでは長いが、とろみがつき始めてからが早いので、油断せずにひたすら混ぜ続け、ダマになるを防ぐ。
- 練る: 火からおろし、植物油と塩を加え、滑らかになるまで静かに混ぜ合わせる。小さじ 1 ココナッツオイルひとつまみ 塩
- 冷やす: 容器に移し替えて粗熱をとり、冷蔵庫で冷やす。
- 仕上げる: 使用する直前に一度よくかき混ぜ、滑らかな状態にすることで扱いやすくなる。
Notes
- 葛粉はしっかり溶かしてから火にかけ、混ぜる手を止めないこと。
- 葛粉はとろみがつくまでは長いが、とろみがつき始めてからが早い。調理中、もし焦る気持ちに気づいたら、ふーっと息を吐き、心はゆっくり、手元は素早く。
- 冷やすとぷるんと固まるので、使用前に混ぜると滑らかな食感が戻る。
- 最後にレモンの皮のすりおろしや果汁を加えれば、爽やかなレモンカスタードにアレンジ可能。
🫐 おわりに
焼かないオートミールのタルト生地は、すでに冷蔵庫でひんやり冷やしてある。
カスタードも完成して、あとは盛り付けるだけ。
ブルーベリーをたっぷり飾ったタルトを前に、ふと思った。
この濃厚なヴィーガンカスタードを使って、カナダで食べたトライフルを作ってみたい、と。
やさしい甘さに、甘酸っぱい色とりどりの果物を重ねて。
とてもシンプルだけれど、このもったり濃厚なカスタードがあれば、贅沢なごちそうになると確信している。

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